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公開から明日で一週間になる映画『ドラゴンクエストユア・ストーリー』ですが、ネット上での酷評が止みません。
昨日、このブログでは映画自体は失敗としつつも、別の側面から少数派であろう意見について記事にしました。
『映画ドラゴンクエストユア・ストーリーの酷評について思うこと』
前回で一旦この件については終わりにしようと思っていたのですが、あれからSNS上で更に2件ほど立て続けに、ユアストーリー関連で気になる出来事を見かけたので、その話をしたいと思います。
映画のネタバレが少し含まれていますので、気にする方は無理して見ないようにお願いします。
※画像は記事の内容とは関係ありません。
ユア・ストーリーやらかす
1つ目は、ユアストーリーの映画製作に携わったエフェクト担当と思われるスタッフのツイッターでの失言です。
該当するツイートは既に削除されていて、鍵アカウントになっているそうなので、ここではスクショを載せないことにします。
ざっくりいいますと、ユアストーリーを酷評している奴らに「大人になれ」って遊びやりてー。みたいな内容です。
まず、映画の制作者として、なぜ酷評されているかを受け止めるべきだと思います。
お金を払って映画を見に行ったお客さんに対して、[奴ら]ですか。。。
ラスト部分のネタバレにも言及していることになってしまっているので、「大人になれ」の言葉のチョイスもおかしいです。
で、[って遊びやりてー。]って、そんな悪趣味な遊びを大人がするんですか?ってなるし、おまえが大人になれよっていうわかりやすいブーメランがすぐ飛んで来そうです。
短い言葉の全てがやらかしてしまっているんですよね。
あれから監督のインタビュー記事も少しだけ読んだのですが、CGで映画を制作するとなるとCGを担当している人などの人生を2年から3年ほど奪うことになる、みたいなそれはそれでどうなのかなと思うような内容の話がありました。
まるで、ドラクエの映画に捧げる時間は無駄とも取れるような違和感のある発言です。
とりあえずそこはおいといて、きっと上記のツイートをしたスタッフはまさに長期間かけた側の人だからこそ、シナリオ担当でも監督でもないのに、ラストの部分を酷評されていることに納得がいかなかったのでしょう。
色んな人のユア・ストーリーの感想を見ていると、初めてお金を返せと思った映画、という意見を何度か目にすることがありました。
前回の記事にも書きましたが、あのラストの部分が必要だったとしても、それなら事前に物語の中で伏線を張っておくとか、宣伝の時にもそういう展開を臭わしておかないとドラクエ5の映画だと思って見ている人の衝撃は計り知れないと思います。
そのスタッフさんは、あのラストがなかったらあの映画は凡作だったという趣旨のツイートを引用して、その通りなんだよなぁとも言っていました。
個人的には、原作通りのドラクエらしい王道の展開で魔王を倒して平和になって終わったとしても問題ないと思っています。
つまり、あのラストを入れないと凡作だったという意見もあるようですが、あのラストを入れるくらいなら凡作の方がいいと思いますし、ドラクエはそもそも王道のRPGなのでそれでも構わないということです。
きっと、そのスタッフさんは長い間に何度もあのラストを見ていて、感覚がマヒしてしまったか、そもそもドラクエにあまり思い入れがないか、ゲームを映画よりも下に見ているような人とかかもしれません。
なぜ、ドラクエの映画であのラストにしなければいけなかったのか、という疑問の声も見かけました。
確かに、ドラクエじゃなくても何でもああいう展開にすることは、やろうと思えばできるはずなので、わざわざ貴重なドラクエの映画化でやる手法ではなかったかもしれません。
同じことを、例えばポケモンや妖怪ウォッチでやっていたとしても酷評されていたと思いますし、場合によってはもっと炎上していた可能性もあります。
この映画監督はインタビューで、ゲームから映画化して成功した作品はないみたいなことを言っていたようですが、ポケモンや妖怪ウォッチは成功している部類だと思うのですがそれについてはどう考えているのか気になります。
最近、他の映画の番宣でよくテレビに出ていたのですが、同じ時期にドラクエの映画も被ってしまったためかドラクエの方を宣伝している印象がなく、ドラクエ5を未プレイらしいとも聞いたので、タイミングもよくなかったのかもしれません。
あと、ユアストーリーを子供と一緒に見て、親が子供に謝ったという内容の話も何件か見かけました。
夏休みの時期に公開される映画ですし、子供でも遊ぶことができるゲームの映画化ですからもうちょっと子供向けの内容でも良かったのではないでしょうか。
そういう意味でも、お客さんに「大人になれ」発言は、勝手に客層を大人に限定していたことにもなり、酷評した子供にも「大人になれ」って言うんかい、みたいなところでも違和感があります。
宣伝ではドラクエ5のキャラやスライムなどを全面に押し出していて、鳥山明先生の絵すら使わずに子供でも楽しめるっぽい雰囲気を出しているのに、都合が悪くなると大人向けだったそうなので、その点でもひどいです。
残念ながら制作した側が、お金を払って映画館まで足を運んで見てくれたお客さんに対して、大人になれ(面白くなくても我慢しろとも受け取れる)という発言をしてしまった時点で、この映画は駄作であることが確定してしまいました。
そして、2つ目になりますが、[倉敷に映画見に行ってきまーす(ハートマーク)ドラゴンクエストユアストーリー!ドラクエ全然分かんないけど!]という謎のつぶやきが、一字一句変わらず一斉に複数のアカウントでツイートされるという怪現象が起きました。
これはユアストーリーの業績が不振なので、ステマ会社に依頼したのではないか、という憶測を呼んでいます。
もしかしたらユアストーリーを上映している倉敷の映画館からのステマかもしれませんが。。。
ドラクエを知らない人でもこの映画を見に行っていいんだ的な情報を拡散したいようですね。
でも見に行って面白くないって言ったら、[大人になれ]ですよ。。。
上手いことをいうつもりはありませんが、大人になって、余計なことはせずに王道のドラクエを映画にした方が良かったのかもしれません。
ふと、今回の件で、10年くらい前の映画『ダークナイト』をほんの少し思い出しました。
バッドマンの映画ですが、そんなに王道のヒーローものではなくて、もし現実社会にバッドマンがいたら、みたいな妙なリアリティがあって面白かった記憶があります。
原作通りにしなくても映画が評価された一例かもしれません。
ただ、この場合は、王道のバットマンの映画が過去にいくつもあってからのダークナイトなので、バットマンの映画化の1本目がダークナイトだったらまた違った評価になっていた可能性があります。
ジャック・ニコルソンやシュワちゃんが悪役で出ていたヒーローものが過去にあったら、変化球的な感じでバットマンのファンの人にも受け入れられて、バットマンを知らない人にも映画として楽しめた側面があると思います。
ユアストーリーの場合は、待望の一作目(一応過去に実写などもあったそうですが)で、変化球すぎて、多くのお客さんのグローブにボールが届いていなかったんでしょうね。
王道のドラクエを求めていた多くの客は裏切られているくらいなので、お金も払っていますし反省する必要は全くありません。
反省点は制作した側にたくさんあります。
それを「大人になれ」と客側に責任を転嫁してしまったあの発言と、バレバレのステマに頼らざるを得ない苦境とで、救いようがなくなってしまっています。
今のゲームはバグや問題点があれば、ネットを介してアップデートして修正することができます。
映画は基本的には一度作れば直しようがないので、昔のゲームみたいにやり直しが効きません。
ましてや映画館まで足を運んだ2019年夏の思い出は取り戻すことができません。
無償で修正版のDVDを配布するとか、YouTubeで無料で視聴できるようにするとかのウルトラC級の解決策はなくはないのですが、映画館にも迷惑がかかりますし、やはり現実的ではありません。
とすれば、企画の段階や制作の時点で、よくよく慎重に映画を作るべきで、あのラストをどうしても入れたかったとしても事前に配慮する必要があると思います。
慎重に作ることがイコール無難なつまらない作品になるとは限りません。
ドラクエという大看板を映画化して盛大にやらかしてしまったことと、せっかく足を運んだのに不快な思いをしてしまった観客の無念さを思うと、どうにかならなかったものなのか切ない感じがしていまいます。
ツイッターやテレビCMで映画の宣伝をよく見かけていますが、もはや今から映画を見に行く人は、酷評されているから気になって見たい人になってきているので、契約しているだろうから広告は取り消せないだろうけど、酷評してくれている人の方が宣伝効果があり頼りになっているような状態です。
きっと、ドラクエの映画でああいう演出をしてしまうことは、ドラクエのゲームでいうところの呪いの武器や防具を身に付けてしまうようなものだったのでしょう。
ゲームなら教会やシャナクで(ドラクエ10ならおはらいで)呪いを治すことはできますが。。。
というわけで、昨日に引き続き映画の話題になりました。
グダってしまったところもあり、すみません。
数少ない、この映画が面白かった人が肩身が狭い思いをしているそうで、それってすごい現象だなと思います。
今回はこの辺で終わりにします。
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