前回の『その1クエストxx1虚構の存在』の続きになります。
メルサンディ村のクエストのその後を勝手に考えた非公式の内容になっていますのでご了承下さい。
前回の内容を少し振り返りますと、魔女グレイツェルから人間の姿に戻り、メルサンディ村のために尽くしてきたクレルが、ある日、自分が物語の登場人物であることを知り、今までの人生は自分の意志ではなく物語に描かれていた出来事だったことに気付いてしまい、いたたまれない気持ちになっているのをどうやって解決するのかという趣旨の内容になっています。
真のメルサンディ村にいるアイリが物語の設定を書き加えることで解決しようと試みるために、その鍵を握る人物となる、クレルのおばあさんがどういう人物を想定していたかを知るために、主人公は再び偽りのメルサンディ村にいる、アイリの祖父でこの物語の作者であるパンパニーニ(吟遊詩人パニーノ)の元を訪れることになります。
場面5 偽りのメルサンディ村 吟遊詩人パニーノ
「どうじゃった?アイリちゃんは新たな設定を考えつきそうじゃったかの?」
「ふむふむ。クレルのおばあさんの人物像が知りたいとな?なるほど、さすがわしの孫じゃ。いいところに着目しておる。」
「わしはこの物語を執筆する際に、100年前のメルサンディ村についても取材していたのじゃ。どうしてクレルが魔女グレイツェルになったかを描く上で必要になると思っておったからの。」
「その歴史的な資料を作ったあとで、クレルのおばあさんが不思議な術を使う人だったから、クレルが魔女と呼ばれ虐げられるようになったという設定を思い付いたのじゃ。」
「わしは若い頃にグレンゼドーラで文学を勉強していたことがあってな。その頃の同期にのちの大学者となるフィロソロスや賢者ホーローなども一緒に学んでいて仲が良かったのじゃ。」
「まだザンクローネの物語の構想を練っていた時期に同窓会があってな。その時に歴史好きのフィロソロスにはその100年前のメルサンディ村を取材した時の書物を、ホーローにはメルサンディの特産物で調理した弁当をお土産に渡したのじゃ。」
「その同窓会の前に久し振りにグランゼドーラの町を歩いていると、不思議な雰囲気のおばあさんがいてな。わしはこのおばあさんがクレルのおばあさんのイメージに合っていると思ったのじゃ。」
「わしから興味本位でそのおばあさんに話しかけてみたところ、そのおばあさんはグランマーズという名の占い師でな。」
「しかしただの占い師ではなさそうな、何かミステリアスな風貌をしておったな。後になってからグランゼドーラの母という異名で呼ばれていることも知ったのじゃ。」
「しかしただの占い師ではなさそうな、何かミステリアスな風貌をしておったな。後になってからグランゼドーラの母という異名で呼ばれていることも知ったのじゃ。」
「わしはフィロソロスに渡す歴史的な資料に、そのおばあさんの詳細をメモしておいたのじゃが、うっかりそのまま同窓会の時にフィロソロスに渡してしまったのじゃ。」
「まあ、頭の中には残っていたから、その時は特に問題ないと思っていたのじゃが、アイリちゃんが知りたいということならフィロソロスからその資料を借りるのが良かろう。」
「ところでフィロソロスやホーローはまだ生きておるのかのう。」
「なんと!お主はフィロソロスやホーローとも面識があるんじゃと!世間は狭いものじゃわい。しかしそれなら話は早いのう。わしがフィロソロスに渡した資料をアイリちゃんに届けるのじゃ。」
「グランマーズも知り合いじゃと!それなら写真機で撮影してアイリちゃんに見せてあげて欲しいのじゃ。頼んじゃぞ。」
場面6 真のグランゼドーラ王国 フィロソロス
「どうした。時渡りの術の使い手(主人公名)よ!。今はまだわしの前に歴史的命題が立ちはだかってないぞ。」
「ほうほう。童話作家パンパニーニとはグレイトかつ懐かしい名前じゃ。」
「同窓会の時に100年前のメルサンディ村に関する歴史的な資料をもらっていないかとな?」
「確かにパンパニーニからそのような書物をお土産として渡された記憶がある。」
「そうそう。あの資料にはところどころパンパニーニの物語の構想などもメモ書きがしてあったからの、わしの教え子のヒスペリカ君に歴史的な部分だけ書き写させておいたので、いずれパンパニーニに返そうと思っておったのじゃが、その後に彼が亡くなったことでタイミングを逃してしまっての。」
「そうか。パンパニーニの孫娘が物語を受け継いで作家になっておるということか。それならやっとこの資料をお返しすることができそうじゃ。」
「ちょっと待っておれ。書物を持ってくるでな。」
フィロソロスはいったん立ち去るとすぐに一冊の書物を携えて戻ってきた。
「これじゃ。どうぞ受け取っておくれ。」
「こっちには学生時代のヒスペリカ君に書かせた写しが残っておるから問題ない。」
「こっちには学生時代のヒスペリカ君に書かせた写しが残っておるから問題ない。」
「ヒスペリカ君に書き写させた時はシャラップンヌ!と言われたり、リンジャハルの研究をさせてくれないからといって藁人形で呪われそうになったりして大変じゃったがな。」
(主人公名)はフィロソロスから100年前のメルサンディ村について書かれた歴史的な資料を受け取った。
「どうやら物語の登場人物のモデルとして、グランゼドーラの母と呼ばれている占い師のグランマーズをイメージしているようなことが書いてあったのう。」
「そういえばグランマーズはある日を境に姿を見せなくなったのじゃが、最近また見かけるようになったという話を噂に聞いたのう。」
「それではまた、わしが歴史的な命題に直面したら、歴史的な偉業の達成を手伝ったものとして協力しに来て欲しいのじゃ。」
場面7 グランマーズの館 グランマーズ
「!」
「久し振りじゃな(主人公名)よ。」
「そなたがダークドレアムを倒したあと、わしは別の世界に旅立ったのじゃが、あれから妙な胸騒ぎがしての。ここへ戻って来たのじゃ。」
「また別の世界で蘇るはずのダークドレアムの行方を追っておったのじゃが、どこへ行ってもその気配を感じることはできず、もしかするとまだアストルティアのどこかに漂っている可能性がある。」
「(主人公名)よ。もし何か手がかりになりそうなものを見つけたら、些細なことでもいいから知らせておくれ。」
「何?わしを写真機で撮りたいじゃと?こんな婆さんを撮影してどうするつもりじゃ?」
(主人公名)は偽りのメルサンディ村で起きているこれまでの出来事をグランマーズに説明した。
「なるほど。そういえば昔、わしに根堀り葉掘り聞いてくる熱心な男がおったな。わしが不思議な術を使うおばあさんのモデルになっておるのか。長生きしておると色々なことがあるものよのう。」
(主人公名)はグランマーズの写真の撮影に成功した!
「そうか!この世界には魔王が作りし、偽りのレンダーシア大陸が存在しているのか。わしの水晶球でも映し出せないということはドレアムの魂のようなものが漂っているのはそこかもしれんの。」
「その偽りのメルサンディ村を訪れる際にはこれまでと少しでも変わっているところがないか見て来て欲しい。頼んじゃぞ。」
場面8 真のメルサンディ村 アイリ
「おかえりなさい。」
「まあ!これはおじいさまがザンクローネの物語を執筆する前に書かれた、100年前のメルサンディ村に関する資料なのですね。クレルのおばあさんのモデルになっている方についても詳しく書かれていますし、とても参考になります。」
「このお写真がご本人なのですか。確かに不思議な術を使いそうな雰囲気が出ていて、クレルのおばあさんのイメージにぴったりですね。」
「それではこれらの資料を元に、物語の中のメルサンディ村の人々が虚構の存在であることを知ってしまったとしても、心を悩ませることなくこれまで通りに暮らしていけるような設定を付け加えてみたいと思います。」
「その間は集中したいのでこの部屋で1人にさせて下さい。今日中には完成させたいと思います。」
「これらの資料は私の今後の創作活動にも活用することができそうです。このような貴重なものを持ってきてくださってありがとうございます。」
(主人公名)はアイリの部屋を出た。
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今回はここまでです。
色々と迷った結果、偽りメルサンディ村の続きの話に加えて、ダークドレアムとグランマーズとの後日談のようなものも取り入れるような方向にしてみることにしました。
おばあさん役は魔物使いのギルドにいるメドゥにしようか迷いました。
メドゥにするとアラハギーロでのモンスターと人間との関係性にも踏み込めるので、前回でセレドの町の子供たちも直接的にではありませんが登場しますし、それでレンダーシア大陸の主要な3つ町を巻き込んだ話にもできそうだったのですが、規模が大きくなりそうだったのと、グランマーズにした場合の展開はこれからの話になりますが、そっちの方が個人的には面白いかなと思ったので、グランマーズにしました。
あと、大学者フィロソロスと賢者ホーローが同じ師匠から学んだ、というのは実際にゲーム内にある設定ですが、パンパニーニも同級生だったというのは今回のクエのために勝手に考えた非公式の設定になっていますのでご了承下さい。
それではまた続きを書けそうな時に更新したいと思います。
読んでくださってありがとうございます。
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